高尾山そばツアー その2 [とろろそばが出来るまで]

     

前回、前々回と、本題の「とろろそば」から離れていたこのブログ。決して忘れていたわけではありません。そろそろ初心に戻ってみます。リハビリも終わったことですしね。

とろろそばを志す者が必ず行くべき場所があります。ここ数年、この時期に行なわれる「とろろそば」がメインのイベントがあるのです。でも今回はそば出てきません。山ならではの乗り物のお話しです。

text by 小川 恭

出だし好調で、美味しいそばにありつけて満足。
レジ横に置いてあったパンフレット(この日はまだキャンペーンが始まっていなかったが、告知を兼ねておいてあったんだと思う)をいただき、店を出た。


参道沿いにお店が軒を連ねる

手元のパンフと目の前の店たちをかわりばんこに見ながら、次なる店を探す。

そして思い出す。ここは高尾「山」。
店があるのはこの参道沿いだけではない。山の上でもそばが私たちを待っていることを。

・・・というのは若干わざとらしいが、実際、山の上に行ってみたいお店があった。

「十一丁目茶屋」。そもそもこのそばツアーを思い立ったきっかけになった店である。

ここは、年末耳にしたラジオの出演者が「高尾山に登ったら必ずとろろそばを食べる店」として紹介していた。それで件の毎年恒例のそばキャンペーンを思い出し、年が明けたら必ず行こうと心に決めていたのだ。

お腹の容量もあることだし、消化を促すためにも先にちょっと移動しようということになり、次にこの「十一丁目茶屋」を目指すことに。

上に行く手段を選ぼう

参道をさらに奥へと突き進むと、可愛らしい駅が見えてくる。
ここ、高尾山では山の中腹(よりもうちょっと上)まで乗り物に乗っていけるのだ。
その乗り物は、ケーブルカーか、リフト。


ノスタルジックなキップ売り場

どちらも非日常的な乗り物で魅力的なのだが、このときは迷わずリフトをセレクト。

これは私のわがままだったのだが、私はリフトが妙に好きなのだ。
高所が得意なわけでもないのに、ロープウェイよりもケーブルカーよりも断然リフト派だ。周りの景色との間に隔てるものが何も無いから、すべてが近くに感じられる。体ひとつで宙に浮いていく感じもたまらない。


奥の階段 嫌な予感

リフトのりばの入り口をくぐって、すぐにリフトに乗れるのかと思ったらえらく急な階段をエンヤコラと昇った先であった。距離は全然たいしたことはないのだが息が切れる。

さっきそばを食べたばかりなのにこのスタミナの無さ…こんな人間でも文明の利器のおかげですいーっと山の上まで行けるのがこの高尾山のいいところだ。

リフトは基本2人乗り。友人と2:1に分かれて乗る。


やたら可愛い『リフトの乗り方』の説明キャラ

踊るようにリフトを降りる



自然と動きもシンクロする

ハードボイルドリフト

赤・青・黄色の屋根をつけたリフトはまるで遊園地のようで愛らしい。天気もいいし、これは気持ちいいだろうねー、なんて余裕をかましていたのだが…


最初は地面が足もとに近いから余裕でいるが…


網の下は渓谷。泣きそうに高い

乗ってみてこれはリフトの中でもなかなかハードな部類に入るものだと痛感した。

下に広がる景色がスキー場のリフトの比じゃないのだ。
突き刺さるような杉の木も、深く険しい渓谷も、落ちたら死ぬ…と思わされる。

ベルトや、スキー場のリフトのような、上からガッチャンと下ろす手すりはなく、命綱は鉄のひじかけ部分だけだ。それも冬の外気でキンキンに冷やされ、素手だと痛くてずっとは握っていられない。

その緊張感のせいか、上から降りてくる小学生たち(絶対同じグループなのになぜか1人1機ずつ、豪勢に使っていた)は皆一様に無表情でおとなしーく乗っていた。自然の厳しさを教えるにはもってこいかもしれない。


のみこまれる

とはいえ、風もなかったし、こわごわ振り返った後ろの景色は素晴らしい眺めだし、乗って後悔はなかった。たまにはスリルも必要だ。


この絶景だもの

約10分ほどの空中散歩を楽しみ(?)、山上駅へ。
ここから少し歩けば「十一丁目茶屋」に到着する。

どんなお店だったかは、次回に続きます。


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