かかし祭りが見てみたい その2 [あらゆる祭りを楽しもう!]

   

数ある検索サイトで「かかし祭り」と検索してみてもらいたい。出るわ、出るわ、日本各地でかかし祭りだ。
そのどれでもいい、ぽちっとクリックして、実体を見てもらいたい。
かかしの概念を覆すへんてこりんなかかしの数々。時代を映したかかしの数々。「すーごいなーシュールだなーーー。」ってのも沢山ある。個人的好みに走る大人の暴走。自由闊達な子供の発想。これは面白い、見てみるか。

ということで、茨城は里美のかかし祭りに行って参りましたよ。

text by 和田 朗

さてさて、かかし祭り。まずは、駐車場に面して一番良いスペースに並べられた力作・大物に気を取られたが、展示の奥に進めば、それはそれは名実ともに奥深い世界。

かかしの概念ってなんだっけ?と首をひねりたくなるようなものも沢山あるが、ここにいるかかし達は、もともと農作物を害鳥などから守る使命など帯びていないのだ。
そうさ、存在すること、それこそが、存在意義なのだ!(どんな哲学だ)


色つき稲わらでのかかし

染め上げた稲わらが綺麗だ。選んだ題材も福禄寿(ふくろくじゅ)。なんだか目出度い。農業のような人の力だけではいかんともしがたい(天候・災害に左右される)ものに縁起物はつきものだ。
そう、これはまずは今回の序の口。軽いオードブル。前回のかかし達の稲わら一本勝負!から比べたら色鮮やかなのが素敵でしょ、といったところである。

お楽しみはこれからだ。


エコバック

福禄寿の近くで衝撃はいきなりやって来た。

びっくりした。エコバックだ。これぞ時事もの。
バッグを握っている手(半透明状の部分)は、ペットボトルで出来ている。廃品利用でこれまたロハス。


ああ、これは・・

時事ネタと言えばこれである。時事というか流行語というか・・・一世を風靡したことには変わりないか。これ、絶対あると思ったんだが、やっぱりあったか・・という感じでにやにや笑いか止まらない。


おっぱっぴー!

私が説明するまでも無い・・・。


絵が上手い。

この看板に説明してもらう必要もないくらい。この絵があまりに上手いので写真に撮らずにはおれなかった。

グランプリなどの力作とは明らかに方向性が違うが、上手に作ったモンだよなあーと感心しているその後ろには、それはそれでまた微笑んでしまうかかしが。


田中くん10歳42キロ

ある意味、一番かかしらしい「かかし」か。田中くん10歳42キロ。とされた表題。これは10歳の田中くんが作ったのか、10歳の田中くんをイメージして作ったのか。
体重まで書いてあるのが明らかに特定の「田中くん」を指していて、非常に気になる。

実は、私がうろうろしている脇では、早々に解体作業をしているおじさん達も居たのだ。
本日が最終日なので、解体作業などは明日以降に行われるのかと思ったら、そうでも無いらしい。まあ、受付があるわけでもなく、入場料がいるわけでもないのだから、最終日に来て文句も言えまい。


解体作業のおじさん達。

この時は、あまりに忙しそうに立ち働くおじさん達を見て、迷惑にならないように歩くことしか考えてなかったが、よく考えたらインタビューすればよかったのだ。どれくらい製作にはかかるのか・・とか。どうも取材慣れしていなくて情けない。

そんな教訓も得つつ。

前回のイノシシ退治でも思ったのだが、今年はどうもイノシシの被害が多かったようで、子供部門でも、イノシシ退治についてのかかしが出ていたり、「事件は現場で起きてるんだ」という現実がひしひしと感じられる。

干支だろうとなんだろうと、迷惑なものは迷惑だ。ネズミだって、可愛い、などと思うのは都会人のエゴであって、この辺りの人にとっては害獣に他ならない。


狩人VS大鼠

椰子ですね、これは。稲わらではなく椰子繊維で作っていると思われる。
この焦げ茶の長い繊維がオオネズミにマッチ。

あまりはっきり区分分けが提示されていないのだが、どうも一般部門と、学生部門、小学生もしくは幼児部門といった部門があるようだ。

その中で見た「修学旅行の思い出 鎌倉の大仏」


頭が素敵

クラスの思い出作りといったところだろうか。シンプルな稲わらのボディにスポンジ(?)の頭。秀逸なのは、大仏の頭だ。
ご丁寧に藁を編んでくるくる巻いて・・・。

努力賞とアイデア賞をあげたい。この頭の部分に。


なまはげくん

歩を進めるにつれ、段々子供のシュールさ、というものが出て来た。すごいな、秋田のなまはげを大きく捉えた斬新な作品。どのへんがなまはげかわからないが、これが晦日に家に来たらやっぱり怖い。


おそらく子供部門

子供部門は、緻密に作り上げる作品はやはり難しいのだろう、想像力第一の色とりどりのビニールなどを使った作品が目立つ。
もちろん、おっぱっぴーも健在だ。

そして、平和、友愛をテーマにしたであろうメルヘンな作品も。


世界は一つ

地球の周りぐるりにいろいろな衣装(恐らくいろいろな国の人々)を着た人形が。
これをぱっと見て「すわ、吊られてる!」と焦る無かれ。ブランコに乗っているのですよ。ちゃんと一つ一つ、板に腰掛けているんだから、芸が細かい。



気になるかかし気になるかかし、写真に撮りまくっていたら大変な量になってしまった。「かかしの概念ってなんだろう」とは先にも書いたが、そんなものどうでもいいくらい面白い。
田圃に立たせられるものならいいのだ、くらいの大らかさでないと。
あー、今年こんなことあったね、これ、楽しかったねー、だから、それを作ってみようか、と作られたかかしが一番面白い気がするし。
楽しんだもの勝ちだ。

なので、同行者一押しの


原油高騰かかし

これも載せておきたい。

今年を語るにふさわしい。「すばらしい時事ネタだ」と感心した。

そして


花束を持つエリートバナナ

もう、なにがなんだか・・(笑)。

つくっている人が一番楽しいんだろうな。羨ましい祭りである。


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