神戸ルミナリエ 光の回廊を通る [あらゆる祭りを楽しもう!]

   

冬の空気がしんと冷えてくると、各地で盛んに行われるイルミネーション。
神戸ルミナリエはその規模の大きさから大変有名だ。年末の光の芸術ということで、クリスマスイベントと思ってしまいそうだが、実際は阪神・淡路大震災犠牲者の追悼と、都市の復興・再生への夢と希望を込めて、大震災の起こった1995年12月から毎年行われるイルミネーションイベントである。

その荘厳にして華麗なイルミネーションは祭りと言ってはいけないのかもしれないが、祈りと想いの込められた季節の催しということで、今回はこちらをご紹介させていただきたい。

text by 和田 朗

並びに並んで、1時間。行列は、ルミナリエ会場に向かって、右へ左へ折れながら大通りを蛇行して進むのだが、友人が「この通りを真っ直ぐ行って、一回曲がったらそこが会場だよ。」と教えてくれて、なんだか先が見えた気分。

あまりに蛇行するので、「このままぐるぐる回され続けるのじゃあないか」と不安になってきたとかこないとか・・・冗談で言っていたところだったので。


この先、左手に曲がったら会場

すっかり暗くなり、町と並木道のライトアップで、周囲がほんわかとオレンジ色の暖かい光に包まれている。冬のしんと冷えた空気にこの灯りはあまりにも優しい。マッチ売りの少女が灯したマッチを思い出してしまった。・・・お腹が空いているわけじゃあない、光の暖かさ、ってことですよ。

そうこうするうちに、さあ、最後のターンに差し掛かって・・・そこを曲がれば・・・・・


ぶれたー!

興奮し色めき立つ我々。当然周りの人々も大興奮。

まだまだルミナリエ自体は遠いのに、その光が見えた途端に今までの長い行列のことなど見事に頭から消し去ることが出来てしまう。


ため息。

これが、フロントーネ。「光の誕生」。光の回廊の最初の大きな門とでも言えばいいだろうか。高さ22m幅21mの堂々たる姿がものすごく綺麗だ。誰に言うともなく一人「綺麗・・綺麗・・」とつぶやいていた。


ため息再び。


光の回廊を下から

こちらがガレリア。「光の河」。回廊を形作り24基に及ぶ。一つ一つは大きな門のようなパネルになっており、実際は回廊ではないのだが、これが連なった様子は遠くから見るといわゆる「光のトンネル」に見えるのだ。


ガレリアのサイド

色とりどりの電飾に大人も子供もただただ見とれるのみ。そうこうしていると友人とはぐれる。私も二回ほど友人の姿を見失って焦った。どうしても上や前方(光が連なる辺り)ばかり注視してしまって、友人との会話もままならない。

「綺麗ーー。」
「うん、綺麗ーー。」


まさに光のトンネル

30分ほどもゆっくりゆっくりイルミネーションを堪能しただろうか。

私はこの光の回廊でルミナリエというのは終わりなのだと思っていた。
ああーもう終わりかー名残惜しいなあーーと思っていたその矢先、友人が「これで終わりと思うのはまだ早いよ。これからがすごいんだから。」とにやりとほくそ笑む。


あれ?右手になんかある?

最後のガレリアの先に、また人混みである。

なんと、ガレリアの終着地は公園であって、そこには更に素晴らしい光の彫刻があったのだ。


光の渦が前方に!



次回、更にため息しか出ないスパッリエーラをお見せします。円形に作られたそれはまさに夢のよう・・・。


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