ラオス・フェスティバルで遊ぶ その4 [あらゆる祭りを楽しもう!]

     

最近、世界各国を紹介するイベントが頻繁に行われている。5月に行われる大規模イベント「タイ・フェスティバル」、もう10年以上の歴史を持つ「セント・パトリックス・デイ・パレード」、ビールの祭典として定着した感のある「オクトーバーフェスト」などは有名だけど、なんと今年、代々木公園でラオス・フェスティバルなるものが初めて開かれるという。なんと!ラオスとな!これは行っておかないと。

text by 和田 朗

ラオスで遊ぶ その4 いよいよ食べる

まだまだ胃にぐっとくるビジュアルと香りが私を苦しめる。ぎゅーーーー選べないーーー。

 
底にたまっている赤いオイルがいろいろな意味でやばい

見て見て見て食べて食べて食べてって!と言わんばかりのこのビジュアル。スパイシーな挽肉料理。これは私と友人がラオスで大はまりした料理で、あまりの美味しさに図書館でラオス料理の本を探してきて作ってみたという経験もあるほど。
もちろんぱっと真似してみただけの素人料理、現地ほどの旨さには至らなかったのだが、香ばしさの秘密が炒り米にあるとか、意外な事実がわかって楽しかったのだ。

 
パッタイ(焼き米麺)などなど

同じ店の違う料理。竹の籠の上に錫の器、バナナの葉の上に料理、というのが、それだけでそそる。私を惑わす魅惑の世界。ちらりと見てみれば、どれもたっぷりの香草が使われている。ここまできちんと香草をおごって作ることが出来るのはなんだかんだ言ってもやはり似た食文化を持つタイレストランの強みなんでしょうね。

きょろきょろしながらまだまだ回る。全部のブースを一応見渡さないとオーダーを決められないのはいやしんぼの証でしょうかね。

 
鶏を焼いているおっちゃん達の後ろに何かが

とあるブースで後ろに連なっているモノが気になる。あれは・・・。


わー。腸詰め

豚の腸詰めだ。世界各国古今東西腸詰めはあるけれど、スパイスや混ぜ込む野菜や肉の種類、加熱加減でお国柄が顕著に出る面白い食材。塊肉がどん!とあるのも食欲を刺激する光景ではあるが、腸詰めなどの肉の加工品も胃袋に直接的に訴える。「早く焼いて!じゅーーーうっと脂をしたたらせてちょうだい!」むやみに焦るこの想い。


じゅわじゅわと焼かれる鶏モモと腸詰め

しからば、焼いてしんぜよう・・と思ったがどうか、フードコーナーの一番端の列はあっちでもこっちでも炭火をおこして危険な香りを振りまいていた。

この熱気、そして、したたる脂。


「EAT ME! EAT ME!!」 ああもう堪りません

我を忘れてしゃがみ込み、腸詰めにかぶりつきで写真を撮ってしまった。
この、したたる脂を動画で永遠に見続けていたい。スクリーンセイバーにしちゃおうか。

あれもこれもと、やたら写真を撮り、くらくらする香りに身を任せていたら、本当に自分が何を食べたいのかわからなくなってしまった。

というより、どれもこれも食べたくて選べなくなっているのだ。

でも、出来るだけ、ラオスで美味しかったものを選びたいなー。
ラオスを思い出せるものを食べたいなー。


私のオーダー

ということで、先程の挽肉料理を選択。久々に見て、「ああやっぱりラオスといえばラープムー、挽肉とスパイスが素敵。」と思ってしまった。

ラオス料理もタイ料理と同じく、材料名と調理名を並べただけの呼び名で呼ばれることが多いが、ラープムーは豚挽肉で、ラープガイは鶏挽肉で作る。ムーが豚で、ガイが鶏。これは鶏挽肉なのでラープガイ。

残念なのは、米がカオニャオ(餅米)でなかったこと。メニューの写真だとカオニャオっぽかったのだが・・。
たっぷりのスパイシーなタレの絡んだもっちもちのカオニャオは本当に美味しいのだ。餅米というと、日本だとおこわにしたりで、味を付けたご飯として食べることが多いのだが、味の濃いおかずに白飯として食べる餅米は大変合う。最高に合う。

米はカオニャオではなかったけれど、このラープガイをご飯にのせて口に運ぶと「旨い!」。
紫玉ねぎやホーリーバジルがたっぷり入って、肉肉しいのに、すっきりしている。たっぷりかけてくれたタレもどきっとするくらいオイリーなのだが、それもご飯に絡めてぱくぱくと食べられてしまうのだ。スパイシーだから?おそるべしアジア飯。油分をうまく昇華させてしまう香辛料使いの絶妙さ。
そうそう、あまりにお腹がすいていたために一気に食べてしまって、後から「あれ?炒り米、入っていたかな。」と疑問に思ったのだが、どうだったのだろう。


同行者のオーダー、豚入り麺

一方、この日胃腸の調子が思わしくなかった夫は、汁物希望ということでこちら。これも豚肉がとろとろと柔らかく煮えていて、スープがすっきり美味しい鶏出汁。文句なく美味しい。
しかも米麺は普段食べるやわやわのものより、しっかりとした麺で食べ応え十分。


ビアラオ!

もちろんラオスビールのビアラオをお供に!

アジアや亜熱帯圏のビールというのは喉の渇きをさっぱりさせるが如く、すっきりしているものだが、こちらもご多分にもれずスッキリ味。

昼間っからスパイシーな料理を食べるときにこの組み合わせははずせない。

あああ旨い!


この3品だけで火が付いて、やれソーセージだ、ガイヤーンだ、ソムタム持ってこーい!!と宴会を始めそうな勢いだったが、ぐぐっとおさめる。

うん、そうだ次回だ、次回。
今回初開催のラオスフェスティバル。まだまだ他の観光国に比べると国自体の知名度は低いし、フェスの規模も小さいし、手慣れていない感もあったのだが、その分逆に人混みは回避できるし、料理も総じてリーズナブルだし、穴場感十分。これなら来年はマットを用意し外付け胃袋(友人達)も沢山連れて、じっくり腰を落ち着けて楽しむぞう。


 ・ ・ ・ ・ ・


と、次回のラオスフェスティバルを楽しみに生きていくぞーと大げさに言い放っていたが、あまりに気持ちが高ぶってしまったので、1週間も経たない内に家でもラオス風飯を作ってしまった。

荒ぶる魂をおさめるが如く。でも、兼業主婦が仕事終えてからなんとなくやっつけられるほどには、アレンジをして。


まずは前菜的に

なんちゃってヤム・ウン・セン(春雨サラダ)。生の香草類が手に入らなかったので(だから、フェスで買っておけば良かったのだとは思うけど、あれから1週間すぎてますのでご容赦下さいませ)、ドライやら似たものやらでごまかしつつも。


鶏焼き

なんちゃってピン・カイ(ガイヤーン)。漬け込む下味にカピ(海老の発酵調味料)やレモングラスなどを使っているので、異国情緒漂う香り。


じゅわっと挽肉

なんちゃってラープ・ムー。私にとってのラオスのラープ・ムーは、炒り米の香ばしさがキーなので、ちゃんと米を炒って細かくしたモノを混ぜ込んで。ささやかな拘り。でも、これだけで日本の挽肉料理には無い味わいが生まれて、素人ながらにご満悦。


お供はもちろん!

ビアラオで。
染みる。


ラオスフェス、一度で二度美味しい。いやいや、今我が家にラオス・アジア食ブームが来ているので、これからももっと楽しめるのかも。


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