もちもちニョッキの完成。 [親から届いた野菜です]
両親は定年後、山に住んで二人で畑を耕す生活を送っています。 そして東京に住んでいる娘の私や親せきに、野菜や米の詰まったダンボールを送ってきます。その野菜などの品々をお伝えするこのコラム。今回はニョッキの完成です。 |
text by 堀江優子
ソースですニョ。
先週、ニョッキの種が出来るところまでお伝えいたしました。ニョッキはすぐゆであがるので、その前にソース作りです。
牛乳、溶かしたバター、小麦粉を混ぜます。塩コショウを少々。ここにお好みでサラダ油を大さじ1杯追加します。このときダマにならないように注意してください。
はい、これは何かというと、ホワイトソースですね。
正式な作り方としては熱したフライパンにバターを溶かしながら、小麦粉や牛乳を合わせていくのですが、これが結構難しいのです。ダマダマになってしまうんです。なので私は先に溶かしたバターに材料を合わせて混ぜることにしています。これでダマ知らずです。ホワイトシチューなどもこれがあれば作れますので、ルーを買って作ったことしかない方はぜひチャレンジしてみてください。
ダマにならないように混ぜて。
これが出来ればもうほぼ完成したも同様です。そして中火にしたフライパンに、さきほど作ったホワイトソースと、残りのソース材料をざざーっと入れて混ぜます。
チーズが溶けていく…焦げないように弱火~中火で。
ここからちょっと忙しくなりますよー。この状態でニョッキを茹でます。できたて熱々がいいですからね。
同時にいろんな作業を進められるのが料理のうまい人の秘訣ですよ。ってそんなにたいした作業ではないですが。
このときにソースは弱火で待機していてください。
ゆでますニョ。
さて、塩を小さじ1程度入れたお湯3リットルが沸騰したら、ニョッキの種をざっと投入します。そしたら火を弱めます。お湯がぐらぐらした状態だとニョッキが崩れてきてしまうのです。
ニョッキをゆでます。プルプルになる予定。
しばらくしたらニョッキが浮き上がってきます。浮き上がって数十秒待ったらざるですくって、冷水で一瞬冷やします。
出来たニョッキをソースにIN。
もっちもちのニョッキがとっろとろのソースに絡まるのです。
さあ、もうこれで出来上がりです!簡単でしょう?
お好みでパセリなどをかけてください。
うまい!うまいうまいうまい!
念のため、材料のおさらいです。
▼ニョッキ | |
ジャガイモ | :2-3個程度(300g) |
小麦粉(薄力粉でも強力粉でも、あるほうでよい) | :80g |
卵黄 | :1つ分 |
▼ソース | |
ベーコン | :3枚 |
ホタテ | :3個程度 |
バター | :30g |
小麦粉 | :30g |
牛乳 | :50g |
チーズ(溶けるタイプ) | :100-150g |
パルメザンチーズ | :10-20g |
塩・こしょう | :適当 |
どうでしょうか。意外と簡単だと思いませんか?ちょっと手間がかかるところはジャガイモをマッシュして裏ごしするところだけですので、よかったらおためしくださいませ。
ニョッキの豆知識
今回作ったのは、ニョッキ・ディ・パターテ(ジャガイモのニョッキ)ですが、他にも小麦粉のみで作ったり、カボチャを混ぜたりして作ったりもします。また、ほうれん草をペーストにして混ぜ込んだりしてもおいしくいただけますね。
ニョッキは古代ローマ帝国から食されている、イタリア人にはとてもなじみ深いパスタで、現在のようにじゃがいもやカボチャを混ぜるのではなく、小麦粉のみを水と混ぜて団子状にしたものが、ニョッキと呼ばれていたそう。すいとんと同じようなものと考えても良いでしょう。
これは今よく知られている麺のスパゲッティよりも歴史は古く、ニョッキの語源は、4世紀から5世紀にかけて起こったゲルマン民族の大移動でイタリアに進入してきたランゴバルド族の言葉「ノッハ(節の意味)」に発し、ヴェネト方言の「ニッコ(隆起、コブの意味)」に受け継がれたものだそうです。なお、「ニョッキ」は単数形「ニョッコ」の複数形なんだそうですよ。ニョッコ。これも発音としてはかわいいですね。ニョッコニョッコ。
イタリアでは木曜日によくニョッキが食されるそうですよ!今週の木曜のメニューはニョッキに決まりですね。
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