ラオス・フェスティバルで遊ぶ [あらゆる祭りを楽しもう!]
最近、世界各国を紹介するイベントが頻繁に行われている。5月に行われる大規模イベント「タイ・フェスティバル」、もう10年以上の歴史を持つ「セント・パトリックス・デイ・パレード」、ビールの祭典として定着した感のある「オクトーバーフェスト」などは有名だけど、なんと今年、代々木公園でラオス・フェスティバルなるものが初めて開かれるという。なんと!ラオスとな!これは行っておかないと。 |
text by 和田 朗
ラオス・フェスティバルで遊ぶ
10年近く前になるだろうか。今より気軽に海外旅行に行っていた頃、夫の知り合いがラオスで働いていると聞いて、何の基礎知識も持たないまま、友人引き連れ、旅行したことがある。知り合いがいるとさ、なんか楽しそうじゃないですか。
「なんにもないよ。でもそれがいいんだよ。」
へーー。そう聞かされて旅立ったラオスは本当にのどか~な国だった。舗装すらされていない道、走り回る子供、犬、鶏、覆い被さるように大きな木立、メコン川。違う町に行こうと車で少し走ればトイレ休憩など願うことすら出来ない(辛かった・・泣けた)。何もないのだ。ただあるのは、でこぼこ道と山と原生林。
思い出すのは、そんな光景とひたすらに美味しかったラオス料理くらいなのだ。記憶自体がおぼろげなのもあるけれど、特にこれといった特産物も観光名所も思い出せないあの国のフェスティバル。でも、だからこそ、普段ラオスを思い出すよすがのない今だからこそ懐かしいラオスの匂いを確かめにいざゆかん。
さて、雲たちこめる秋の原宿駅に降り立つ。いつ来てもいろいろな人のいる町ですね、ここは。
大規模なフェスだと、明らかにそれに向かう集団を多く見るのだけど、今日はそれらしき人があまり居ない。不安になりつつ代々木公園へ。
生憎の曇天
代々木公園に着くなり、溢れんばかりの活気とタイフードの香りに包まれていたタイ・フェスティバルと異なり、漂ってくるのはベビーカステラの甘い香り・・。お好み焼きに、ジャンボフランク?
あれ?やってる?私、場所間違えちゃったかしら。更に不安になりつつ歩を進めると・・
ラオスフェスティバルの旗。そして曇天。
会場案内図
ああ、あったあった、ありました、ちゃんと開催されておりました。入口の横断幕に励まされるようにして会場へ。
ところが横断幕のすぐ脇の光景が・・・
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フリーマーケット
これか、これか、と走って行って皆さんのブースをのぞき込むのだが、どう見ても普通のフリーマーケットにしか見えない。アジア色が無い。
これは、ちょっと、その、なんだ。期待外れというやつかしら。
と思ったら、更にその先に会場らしきイベントブースが。私自身が何度か足を運んだことのある大規模フェスティバルを基準にしてしまっていることがそもそもの間違い。ちゃんとステージに近い辺りに、こじんまりとではあるけれど、ラオス大使館、輸入食品店、飲食店がずらり。
民族衣装を着たお姉さん
このラオスフェスティバルは東京国際学園高等部とラオス大使館の共催で、ラオスのことを紹介する他に、ラオスの学校建設を目的としているらしい。イベントブースも高校生が頑張っているところが多い。どうしても人の興味は食方面に走ってしまうけれど、地味ながらに文化を伝えようとしているところが垣間見える。
ラオス人形。後方に佇む制服姿の高校生が素敵。
地方それぞれの説明文がそこはかとなく研究発表的。
この他にも物産として売っていたのは塩。風呂に入れるといいそうだ。更には餅米。ラオスではカオニャオといって、蒸した餅米をよく食べる。タイ米と違いもちもちしているので、粘りけのある日本の米を常食している我々には馴染みやすい。ただ蒸しただけの餅米を、白い飯としておかずと共に食べるのはなかなか美味しいのだ。
あとは、他の国のように観光名所や遺跡を大々的に紹介するようなブースも無く、大変シンプル。
・・・そうよね、これ!という特産物を思い出せないもの。私がお土産として買ってきた記憶があるのは、餅米を蒸すための竹製の蒸籠だけだったし。ラオスの前後に泊まったタイであれこれ買った記憶はあるのだけど。ラオスの良さは、やはりあの国自体の長閑な雰囲気と人の笑顔なのかもしれない。
更に、ラオス航空のブースにてラオス航空ステッカーを山ほどいただく。
とにかく、この辺りは商売っけが無い。ラオスはこんな感じです。ラオスを知って下さい、興味を持って下さい。こんなものがあるんです。手伝っているのが高校生だからというのもあるけれど、雰囲気的には学園祭の研究発表ブースを見ている感じなのだ。
ふふーむ。では、もう少し商売っけのあるブースへと歩を進めて参りましょう。
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