秋川渓谷で“あんま釣り” [季節を遊ぼう!ゆる釣り部]

みなさん、釣りは好きですか? 釣りっていうと、いろいろな道具を揃えたり、仕掛け作りが難しかったりと、ちょっと面倒臭い遊びだと思われるかもしれない。実は私もそう思う。一匹でも多く釣るための張りつめた緊張感とかも大の苦手だ。
でも釣りっていうのは、それこそ魚の種類以上に釣り方があり、その中には気を張らないでできる“ゆるい釣り”もたくさんあるのだ。このコラムでは、そんな季節ごとのゆるい釣りとその周辺模様を紹介していきたいと思う。

text by 玉置 豊

“あんま釣り”というゆる~い釣り

連載第一回目の記念すべきゲストは、カメラマンである友人の坂さん。別名、日本一半ズボンの似合うカメラマン。
※ゲストといっても、今後も芸能人や有名人はでてきませんのであしからず。

坂さんに今月はなにを釣りに行こうかと相談したところ、“あんま釣り”という、私も知らないとっておきのゆる~い釣りがあるということだったので、今回は釣り方の指導から写真撮影、果ては車の運転まで、すべてお願いしてしまった。坂さん、ゲストというよりは、どちらかというと保護者みたいな役割の人である。


坂さん。

我々が訪れたのは、東京都あきる野市を流れる秋川渓谷。渓谷といっても流れはそれほど急ではなく、バーベキュー場なども多く、比較的安全に釣りや川遊びが楽しめる場所である。

今回はこの秋川で、仕事をする気にならないような真夏日なんかに最適だという“あんま釣り”にチャレンジだ。もう秋で今日は天気も悪いけれどね。
※釣りをするには、所定の遊漁料が必要な場合があります。

 
銭湯帰りではなくて、これから釣りをする格好です。

“あんま釣り”に必要な道具は、まず2メートル前後の竿。リールとかはいらない。もし竿がなかったら、細めの竹の棒とかでも割と大丈夫。竿先に大体竿と同じ長さの釣り糸を結び、糸の先にサルカンという連結用金具をつけて、ハリス付の釣り針を結ぶ。川の流れが速い場合は、ちょっとオモリをつけて調整するといい。


仕掛け図

この釣りに関しては、道具は安いもので十分。坂さん曰く、「夏休みに毎日通ってくる地元の子供達に負けないくらい安い道具で挑むくらいが楽しい」のだという。新品の竿を買っても全部で2000円あればおつりがくる釣りだ。

 
小銭でできる釣りです。

仕掛けの準備ができたら、早速川へと降りよう。当たり前だが釣りをするにはエサが必要だ。普通の釣りでは釣具屋さんで事前に買っておくのだが、この釣りの場合は現地調達が基本。川底に転がっている大きめの石をひっくり返して、チョロムシとかピンチョロとか呼ばれる川虫を捕まえてエサにする。

 
エサは石をひっくり返して現地調達。

 
通称チョロムシ。正式名称は知らない。

うまくチョロムシが数匹捕れたら、ひとつは釣り針に刺して、残りは濡れていない腕に貼り付けておこう。こうしておくとチョロムシの水分で引っ付いて逃げないのだ。ちなみにこの方法は地元の子供に教わった。これが秋川のトレンディ。

 
もちろん普通にえさ箱を用意してもいいですよ。

高校生くらいの男の子達がジャブジャブと泳いでいる。

散歩中の犬に引っ張られたおばさんが川をザブザブと横断していく。

普通だったら、これから釣りをしようとしている川がそんな状態だと釣りにならなくてイライラしてしまうところだが、この釣りではそういったストレスは皆無。

隣でロケット花火を打ち上げられようが、暴走族が通り過ぎようが、気にせずゆるい気持ちで釣りを楽しもう。

 
泳げるっていいなあ。私は泳げないのだ。


犬が大はしゃぎ。

次回は、あんま釣りの実釣レポートです。


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コメント 1

Rchoose19

すばらしい!
次回に期待!!
by Rchoose19 (2007-09-11 11:41) 

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