築地市場探検隊 その1 [とろろそばが出来るまで]
前回は自然薯の回・番外編でしたが、そろそろ本題に近づいて参ります。そば粉はゲット。自然薯もゲット。あと、とろろそばに必要なのは…そうだ!そばつゆだ! |
text by 小川 恭
あと足りないものはなんだ
そば粉(まだそば打ちの腕がついていかないのであえてそばとは言わない)は、手に入れた。
自然薯も、手に入れた。
もうすぐにでも(ヘタながらも)そばを打ち、自然薯をすりおろせばとろろそばは完成する。
・・・と考えて、いやいやいや!と気がついた。
それだけじゃ、味、無いじゃん。
とろろそばの味を左右するそばつゆ。一概にそばつゆと言っても、甘さ辛さでそれぞれに強い個性があることは先日の高尾山そばツアーでよく分かった。
ただでさえ、そば自身の味(正確に言うとそば粉は美味しいので味というより固さだが)に自信が持てないこの私、せめてそばつゆだけでも美味しくして味のフォローを図りたい。
料理上手というわけではないですが
「そばつゆ」と言われて手軽で便利なのはやはり市販のものである。
今は削り節入りだの、追いがつおだの、昆布も入ってるよだの、ありとあらゆる種類があり、研究・技術も格段に進歩して相当美味しいモノもあるんだと思う。
しかしあえて今回は市販に頼らず、自家製にこだわってみたいと思う。
実際作ってみると分かるのだが、そばつゆ、すんごい簡単なんである。
うちの母親なぞは、めんどくささの大きさが、
米を研いで炊く>そばつゆ作ってそうめん
というほどだ。まあそうめんならおかずもいらないし(お察しの通り、我が家の食卓は基本的に貧相)。
そばつゆ圧勝。
しかし、手順は簡単なそばつゆだが、作り方が単純な分、材料の味がどーんと強く出てくる。やっぱり美味しいかつお節で作らないと、イマイチぴんと来る味にならない。生臭いとか味がないとか、そういう事態に陥りやすいのもまた事実。
そこで今回は、おすすめのかつお節屋さんを目指して、築地市場に行ってきました。
今回は場内を攻めてみた
東京は中央区にある築地市場。
築地には場内市場と場外市場があり、基本的に業者さんが場内、その他のお客さんが場外、という感じだがある程度のルールを守れば私のようなシロウトでも場内に入ることが出来る。
そのルールとは何か!?
「場内の人に迷惑をかけない」
である。
ぼやぼやしてるとこういうのに轢かれます
これはターレーという市場特有の乗り物なのだが、これが狭い場内の通路に入り込んで走ってきたりする。結構なスピードも出るから、可愛らしい見た目だからといって、ナメちゃだめなのだ。
また、魚河岸のおじさんたちは、曲がったことが嫌いで、てきぱき働く方々なので、前も見ずにキョロキョロしながら邪魔くさく動いているとズバッと教育的指導(手は出さないで口だけでね)をいただくことになる。
場所によっては道幅こんなに狭いんだ
この密集ぶりを見ていただければ、ちゃんと周りを見てお互い邪魔にならないようにしなきゃいけないのは分かっていただけるだろう。
もちろんちゃんとしてれば怒られたりなんてしないし、むしろ江戸っ子らしい粋な気遣いもあって全然嫌な思いはしない。
最近は場内の食べ物屋さんがいろいろなメディアに取り上げられていることもあり、普通のお客さんの姿も非常に多く見かける。
なんて言いながら最近場内デビューしたのは私も同じです。
だって業者さんしか入っちゃいけないって思ってたんだもん。
あと、気をつけるべきは閉まるのが早い点だ。お昼には店じまいになる。のんびり午後から、なんて悠長なことを言っていると間に合わないので午前中の早い時間に行くことをおすすめする。
この活気にテンションが上がるですよ
おほー 高級魚のクエ発見。生きてるの初めて見た
ショーにもなりうるマグロの解体が至極普通に
こういったメインの店が並ぶあたりも面白いのだが、
並べすぎだろ
こんなちょっと観光客も意識したお店も面白い。魚河岸Tシャツなんてデザイン豊富で、見てるだけで笑える。 履き物は長靴や下駄など、いかにも築地!という感じで興味深い。
いろんな店でこの丈の長靴を見かける。築地で今これがアツイ
見方をちょっと変えれば流行りのブーティなんじゃないか
かつお節屋にたどり着くまでに誘惑がいっぱいである。
明日になったら知恵熱が出そうなほどアドレナリンが放出される。
私はちゃんとお目当ての店に着けるのだろうか。
つづく
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