高尾山そばツアー その3 [とろろそばが出来るまで]
前回、前々回と、本題の「とろろそば」から離れていたこのブログ。決して忘れていたわけではありません。そろそろ初心に戻ってみます。リハビリも終わったことですしね。 |
text by 小川 恭
スリル満点のリフトを降りて、いざ「十一丁目茶屋」へ。
堂々たる店構え
もしかしたらこの外観に見覚えのある方もいらっしゃるかもしれない。
私はこのときまで知らなかったのだが、以前放映されていた高尾山を舞台にしたドラマ、「ハコイリムスメ!」で、主人公の実家として使われていたそうだ。
しかも、普通ドラマや映画では建物はそのままに、看板を付け替えたりして別の名前の店にしたりするが、ここは名前もそのまんま「十一丁目茶屋」として登場していた。太っ腹というか、うまいなー(だってすごいPRになるし)、という感じである。
そうだ、もしかしたらドラマのプロデューサーさんとかがここの大ファンで、このまま使わせてください!なんて頼んだのかもしれないな。だとしたらやっぱりここは相当美味しいのかもしれない。
・・・と私の腹黒い一面がワクワクしはじめた。
というわけで早速お店に入ってみた。
ここはパラダイス
絶景なり
店内はなかなか広く、一段上がってのお座敷席が半分を占める。お座敷席にはどーんと大きな窓があり、外に広がる山並みを見ながらお食事が出来る。
くつろいじゃうのね
メニューは茶屋、というだけあって食事以外の甘味も充実。
やはりリフトに乗ってのラクチン登山では、お腹の方もなかなかこなれず、みんなそばよりも甘味に目がいく。魅惑的な「だんご」や「甘酒」の文字。
とはいえ今回の目的は「とろろそば」である。
甘い誘惑に負けず、頼んだのがこちら。
天とろろそば¥1000也
腹一杯だとかいいながら、なんともゴージャスなとろろそばを頼んでしまった。やはりとろろそばは滋養がありますが、なんといいましょうか多少のこってり感が欲しくなるんです。
とろろがよくからむんですよ
天ぷらでそばつゆに一層のコクが加わり、もっちりでもさっぱりとしたとろろと一緒に食べるとすごく元気になれそうな気がする。ここもつゆは少し甘めで、そばは太めの田舎そば。
しかし注文の際、
私「じゃあ天とろろそば」
友人1「コーヒーと味噌おでん」
友人2「おだんごのコーヒーセットで」
・・・そば頼んでんの私だけじゃんよ。
彼らの軽い裏切りに負けじと私も「あと甘酒!」と追加。
だらだらとしゃべりながら、外の景色を眺め、料理を食べ・・・とやっていたら、気付いたら1時間ほど経っていた。
恐るべし十一丁目茶屋、居心地が良すぎる。
いい加減出るか、と重い腰(と腹)を上げ、店を後にするも、やはり食べ過ぎ。最後の甘酒も効いているのか苦しいほどだ。
そこで、腹ごなしにここからさらに上にある高尾山薬王院に行ってみることにした。
とレポートしたいところですが
ここで先にお詫びなのだが、薬王院に至るまでの道や、薬王院の中の写真を全然撮れなかった。デジカメのメモリーが底をついたためである。立派な天狗像や色彩の美しい社(やしろ)などをお見せできなくて申し訳ない。
限られたデータの中で、ここだけは撮っとかなきゃ!とカメラを向けたのがこちら。
男坂
薬王院に向かう途中に「男坂」「女坂」という分かれ道があるのだが、そこで「男坂」を選ぶとこういうところをゼイゼイ言いながら昇るハメになる。この急勾配ぶりをお届けしたかったのだと思う。というよりも、私の苦しさを伝えたかったのだろう。
後悔
このときの私の心象風景である。
その後、「女坂」が緩やかな坂道だと分かったときも、世界がこんな風に見えた。
だが、おかげでお腹の容量も若干目減りしてくれたからよしとする。
気付けばもう夕暮れがかってきた。リフトの時間が夕方4時までなので、慌ててのりばに戻る。
ラストスパート
下に降りて、もう一軒くらい行こうよ、と選んだのが「高橋屋」さんだ。
柿の木が見事な高橋屋
屋根の上に見えている柿の木は、中庭にあるのではなく、店の中にあるのだ。
大黒柱のようだが生きてます
店内は今までの2軒よりも新しい感じがする。ビカビカに新築!ではなく、昔からの家に手を加え現代仕様にした感じ・・・リノベーション、というやつだろうか。
メニューを見るとそば屋のはしごをしているものにありがたい「小盛」があった。
迷わずそれを選ぶ。メニューには他にも「そばビール」とかそば粉を使ったお菓子「くるみそば」などいっぷう変わったものが並んでいる。
キョロキョロしながら待っているとそばが運ばれてきた。
冷やしとろろそば(小盛)¥520也
冷たいそばには珍しく、つゆに浸してあるタイプ。ちょこっと載ったじゅんさいが可愛らしい。
可愛い見た目とは裏腹に味はきりっと甘さ控えめ。そばも細切りでのどごしがとても良い。これなら普通盛り、いや大盛りでもイケたかもしれない。。
というわけで、結局回れたのは3軒だけだった。あと18軒もの未知なる味が待っていると思うとまた行きたいなぁと思う。
キャンペーンは3月までやっているそうです。
皆さんもぜひ一度いかがでしょうか。
ちょいとごめんよ
こんな風にのれんをくぐってそばを食べるのも粋ですよ。
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