消防出初め式で放水訓練を見る [あらゆる祭りを楽しもう!]

   

出初め式、ご存じですか?1月に行われる、消防職員や消防団員による、その年初めの訓練のこと。これは大体市町村単位で公開で行われる。

慣例となったのは、1953年。遡ること凡そ300年前の1656年上野東照宮前で行ったものに由来していると言われるかなり歴史の古いものなのだ。

なるほど・・・・・では見に行ってみよう。

text by 和田 朗

消防署部隊による演技に心底感心した後は、「消防団(第7・8・9・10分団)による一斉放水演技」だという。

いつの間にやらイベント会場の脇に放水車が並んで準備が整っている。


消防服も素敵

さきほどのオレンジ色の救急隊員の制服も好きだが、やはり子供に人気があるのは、こちらですね。私の脇にいるあの子、この子の目が途端にきらきらしてくる。


ホースの準備

合図と共に、一斉にホースを準備する。
ホースは全長一本の筒ではなく、何本もの筒状になった袋だ。ホースは普段はぺたりと平たくなっていて、テープ状にくるくると丸められている。
それをねじれないように広げ、連結器で連結するのだ。1本のホースに数人がついて、するすると伸ばし、連結していく。


伸ばす人、つなぐ人

ホースが綺麗に伸びてつながれると、隊員が腰を落とし放水の準備態勢に入る。その水圧というか水勢はものすごいものだと聞いたことがある。


ぐっと腰を落として


放水!

ホースに水が通り始めると、ねじれをとってまっすぐに置いたホースであっても、まるで命を吹き込まれたかのように、ぶるるんと身を揺すって真っ直ぐになり、ぺらりとしていた体に力がみなぎり丸くなる。

よく炎を生き物に例えるけれど、水もまさしく生命を持っている。意思を感じるようだよ。

水が出るに及んで、あの子もこの子も興奮が最高潮に達しているようだが、私も知らずと両手に力が入る。


ぶしゅわー


これを支えるのもかなりの体力腕力でしょう

実際の火事の現場は見たこと無いのだが、10本近いホースからの一斉放水はかなりの水量である。天気が悪かったこともあるが、周りがいっぺんに水蒸気に満たされた。
空気がふわーーーーっと湿っぽくなる。

そして、その勢いたるや。

放水は恐らく数分にも満たなかったと思うのだが、辺りは雨上がりのような匂いすらする。

放水が終われば今度は迅速な片づけに入る。
ホースについていた数人が素早くいくつかある連結器に移動し、連結器を外して各々のホースをまた綺麗にまとめて肩に担いで帰っていく。


連結器に立ち


外し


丸める。

災害時の模擬演技に対して不謹慎ではあるが、この丸める様子が「大玉転がし」のようで最後の最後にちょっとだけ微笑ましい気分になる。

ホースを運び終えた隊員から順に一列に並んでいき、最後にまた敬礼をして終わりとなる。
これまた、すごいものを見させていただいた。


一同敬礼!・・の前

どちらの実演も、恐らく十数分という短いものであったと思う。時計を見るのも忘れるほど、始まってしまったら目が離せない実演であったがために、実際の経過時間はわからなのだが、まあ早いこと安定していることこの上ない。

毎年これを好きで見に出掛けるという方が居るのも頷ける。くー来年こそははしごやまといも見て、消防実演も見て・・・。正月ボケなどしていられないと強く思った今年の始まり。


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かすみあ

良いですね
by かすみあ (2008-02-20 23:09) 

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